公益法人会計支援サービスを提供する大阪市中央区の上田公認会計士税理士事務所
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2010年08月20日

特民民法法人が移行認可を受けた場合の手続き。

 こんにちは、上田公認会計士事務所の若山です。

 特例民法法人が行政庁の認可を受けた場合の手続きについてお話ししたいと思います。
 特例民法法人が整備法第45条の規定により行政庁の認可を受けた場合には、一般法人への移行登記後3カ月以内に、公益目的財産額の確定に係る必要書類を提出する必要があります。
 移行認可を受けた後、公益目的財産額の確定に係る必要書類の提出までの流れについては、以下をご参照ください。

1 特例民法法人から一般法人へ移行登記
 特例民法法人が一般法人への移行認可を受けたときは、その主たる事務所の所在地については2週間以内、従たる事務所の所在地においては3週間以内に、特例民法法人については解散登記、名称変更後の一般法人については、設立の登記を行います。
 解散登記及び設立登記の後、遅滞なく、行政庁だけでなく旧主務官庁に、登記事項証明書を添付して、届出をしなければなりません。移行認可申請時の公益目的財産額が零以下の法人であっても、解散登記及び設立登記をした旨の届出書は必ず提出する必要があります。
 移行認可を受けた日から起算して30日を経過しても移行登記の届出をしない場合には、行政庁から、相当の期間を定めて移行登記をすべき旨の勧告を受け、また、それにもかかわらず移行登記をしないときは、行政庁から移行認可を取り消されることがあります。

2 事業年度の終結と計算書類等の作成
 移行認可を受けたことにより法人の名称や組織運営に係る規制が変更されることから、特例民法法人が移行認可を受けた際には、移行の登記の前後で事業年度を区分する必要があります。
 また、事業年度を区分することに伴い、特例民法法人としての最終事業年度に係る計算書類、その前の事業年度に係る計算書類、一般法人としての初年度に係る計算書類について、社員総会又は評議委員会で承認を受けることが必要となります。ただし、これらの計算書類のうち、最終事業年度の計算書類とその前の事業年度の計算書類又は最終事業年度の計算書類と一般法人としての初年度の計算書類については、移行登記の日と、社員総会又は評議委員会の開催日とを調整することにより、一度の社員総会又は評議委員会で承認を受けることも可能となります。

3 公益目的財産額等の確定手続
 移行法人(公益目的支出計画を実施する法人)は、移行の登記をした日から公益目的支出計画を実施していくことになりますので(移行の登記をするまでは特例民法法人)、法令上、公益目的財産額の算定日は移行登記の日の前日(移行直前の事業年度末日)となっています。
 従って、移行登記を行った法人(移行認可申請時の公益目的財産額が零を超える法人)は、移行登記の日の前日を算定日として、同日の貸借対照表に基づき公益目的財産額を再度算定し、移行登記の日から3カ月以内に公益目的財産額等の確定の手続きを行わなければなりません。その際、公益目的財産額の確定額の算定に当って、移行認可申請時に用いた不動産鑑定士の評価額などは確定時の評価額として用いることができます。ただし、移行認可申請時の公益目的財産額が零以下の法人は、公益目的財産額の確定に係る必要書類の提出は不要です。
 また、移行認可申請時の公益目的財産額と確定額が異なる場合は、公益目的支出計画の実施期間も併せて確定させることになります。

 上記のように、移行認可申請後にも煩雑な処理が必要となりますので、移行認可申請手続きに着手する際には、移行認可申請後も見据えてスケジューリングすることが大切です。

 詳しくは、当事務所公益法人担当者(穂積・松井・若山)までお尋ね下さい。

2010年07月15日

公益法人会計基準について。

こんにちは。
上田公認会計士事務所の穂積です。

今回は『公益法人会計基準』についてお話させていただきます。

現在、特例民法法人が採用している公益法人会計基準は3種類に分かれます。
1つ目は「昭和60年会計基準」、2つ目は「平成16年会計基準」、3つ目は「平成20年会計基準」です。

上記3つの会計基準は、まず「60年基準」と「16年基準及び20年基準」に大別されます。これは16年基準から「企業会計」の考え方が導入されたためで、60年基準とは大きく考え方が異なります。

今までに個別相談で対応させていただいた公益法人様の中には、決算書自体が会計基準に準拠していないケースが多く見られました。

公益法人制度改革に伴う移行申請に当たっては、公益・一般に関わらず正しい決算を組んでいることが前提と考えます。決算書の内容・様式に不安を感じておられる公益法人様はぜひ無料個別相談をご利用ください。

詳しくは当事務所公益法人担当者(穂積・松井・若山)までお尋ねください。

2010年06月25日

医師会、歯科医師会、薬剤師会が行政から委託を受けている事業(健診、予防接種等)の公益目的事業への整理について。

こんにちは。上田公認会計士事務所の上田久之です。
医師会、歯科医師会、薬剤師会様が行政から健診、予防接種等の事業を受託していることがよくあります。そして、医師会全体としての事業のうちで受託事業のウエイトが高く、これらを公益目的事業としない限り、公益認定が難しい事例について対応を考えてみます。

1.医療事業の公益性
 まず、健診事業としては、特定健診やがん健診、乳幼児健診がありますが、健診事業は医療にかかわる事業ですから、公益認定等委員会のFAQ9?10で明らかにされているように、医療に関しては、その医療を通じてどのように社会に貢献するのかを明らかにする必要があります。
そのため、単に健診事業として公益性を主張するのではなく、例えば、学術講演事業と併せて住民の健康増進に寄与する事業として事業をくくることも有効と考えます。
 また、平成22年4月28日の「委員会だより3」においてもよくある誤解として「医療事業は殆ど公益目的事業として認められないのかとの質問に対して、そんなことはありません」と回答していることも心強い見解といえます。
 また、本ブログでも以前に述べたことがありますが、大分県成人病健診協会において「県民の健康増進に寄与する事業」として、「健康診断」、「健康指導」、「健康教育」の3事業を一体運用することで公益認定を受けた事例も参考になります。

2.収支相償の検討
 これら健診事業や予防接種を公益目的事業とする場合、次に、収支相償の要件を検討します。健診事業は通常の場合、行政からの受託単価と医療機関への委託単価が一致しているので、直接の収入と支出の対比の段階では利益は生じません。
しかし公益法人では、収益事業や共益事業の利益の50%以上を公益目的事業に繰り入れることになります。また、費用面では、従来、管理費で処理していた人件費や医師会館等の維持費用等で公益目的事業に配賦される費用もあり、収入と費用について、新新公益法人会計基準に基づいて処理した結果により収支相償の要件を判定します。
 この収支相償要件の判定の過程において、利益の出ている健診の部門があれば、収益事業の方へ整理することもあります。利益の出ている健診部門を収益事業へ移すことにより残りの健診事業の公益性をより説明し易くなることもありますし、収益事業会計が赤字であることにより「公益目的事業の実施に支障がある」とされることを回避する効果もあるからです。

3.公益目的事業比率の検討
 次に、健診事業や予防接種事業を公益目的事業とした場合に公益目的事業比率が50%以上となるかを検討します。健診事業や予防接種事業を行政から受託できなくなった場合に、公益目的事業比率がどのように変動するかも検討しておく必要があります。

4.合目的性の検討
 次は、事業が医師会、歯科医師会、薬剤師会様等の法人の目的と適合するかについてです。
健診事業や予防接種事業は地域社会の保険衛生と福祉の増進に寄与するものですから、定款の目的や事業に沿ったものとなるはずですが、もし、それが定款に照らして当てはまらない場合は、定款の条項も検討する必要があります。

5.技術的能力の保有
 次に、公益目的事業と認定されるためには、公益目的事業を行うために必要な技術的能力を有しなければならず、事業を外部に丸投げしていないかを検討します。例えば、「検体検査」を他の民間の臨床検査会社へ再委託したり、集団検診を他の民間の医療機関へ再委託する場合に技術能力の有無が問題となります。又、健診等を医師会の会員に委託する場合に、その委託行為が公益認定において支障があると判断される恐れがあることも注意しなければなりません。

6.公益認定された実績
 最後にその事業と類似する事業について公益認定の実績があるかどうかを検討することになります。最近は獣医師会、青年会議所、交響楽団、農業公社等、一つの事業が公認認定されると、次々と類似の事業を行う法人が公益認定されているので、実績があるかどうかも重要な判断要素となります。

※上田公認会計士事務所では公益法人制度改革に関する専門のコンサルタントがコンサルティングを行っております。

詳しくは、当事務所公益法人担当者(穂積、松井)までお尋ね下さい。

2010年06月23日

収支相償判定の1段階において赤字の事業と黒字の事業がある場合の取扱いについて。

 こんにちは。上田公認会計士事務所の上田久之です。

 公益目的事業に整理する事業に、甲と乙の2つの事業があったとして、甲事業は毎期安定的に運営されており黒字基調、乙事業は財源が乏しく常に赤字。このような場合に、甲事業について、乙事業実施に必要な費用として特定費用準備資金を繰り入れ、乙事業で必要な時期に取崩すことができるかとの質問を受けました。
 収支相償の第1段階での剰余金はその事業に係わる特定費用準備資金に繰り入れるか、翌年度(もしくは翌々年度までに)その事業に使用することが求められます。(また、第1段階では資産取得資金に繰り入れることはできません。)よって、甲事業で生じた黒字は、乙事業に充てることは認められません。それを許すと第1段階で個々の事業ごとに収支相償の判定をすることの意味が失われてしまうからです。
 但し、甲事業と乙事業が法人の目的に照らしてひと括りにする合理的な説明がつけば、1つの公益事業にまとめることによって、事業間の資金の融通は可能となります。
 実際の申請をみても、複数の公益事業を実施しているが公益目的事業は一つとしている事例がかなりあります。但し、あまりにもかけはなれた事業同志(例えば、認知症の家族を支援する事業と犯罪被害者を支援する事業)は、ひと括りにすることは難しいと思われます。

 詳しくは、当事務所公益法人担当者(穂積、松井)までお尋ね下さい。

2010年06月18日

公益法人セミナーの講師を行いました。

 平成22年6月11日、弊事務所のお客様の社団法人様で、「公益法人制度改革(移行認定・移行認可)の最近の動きについて」の研修会を行い、弊事務所所長の上田と公益法人専任担当の穂積が講師をさせていただきました。
 内容は、下記テーマについて説明させていただきました。
1.「移行認定・認可申請の最近の動きについて」
 ・最新の移行認定・移行認可の情報
2.「一般社団(財団)法人のメリット」
 ・公益に移行した場合のデメリット
 ・公益、一般判定チェックシートの説明
 ・役員・会議等の注意事項
3.「公益目的支出計画のポイント」
 ・公益目的支出計画の考え方
 ・公益目的財産額の算定

 上田公認会計士事務所では今回のような研修会やホームページを通じて新公益法人制度を分かり易くご説明できれば、と考えております。また公益法人への移行認定申請だけでなく一般法人への移行認可申請の相談も受け付けております。どうぞお気軽にご相談ください。

実施事業等について。

 こんにちは、上田公認会計士事務所の穂積です。

 今回は、一般社団法人・財団法人へ移行する場合の公益目的支出計画に記載することができる実施事業等についてお話したいと思います。

 実施事業等とは、ガイドライン2-1注書によれば『実施事業及び特定寄付をいう』とされています。つまり、実施事業のうちに公益目的事業と継続事業が存在するという構成になっています。

 まずは、それぞれの特徴について見ていきたいと思います。
1.公益目的事業
 公益目的事業は、認定法における公益目的事業と同様の基準が求められ、行政庁により判断されます。
 公益目的事業は、移行認可申請前から実施していなかった事業であっても、新たに実施事業として公益目的支出計画に記載することができます。
 なお、移行認可申請後においても公益目的事業であれば、公益目的支出計画の対象事業に追加することができます。

2.継続事業
 継続事業とは、法人が移行認可申請前から実施していた事業であって旧主務官庁の監督下において公益に関する事業として位置づけられている事業となります。継続事業に該当するかどうかについては、行政庁は旧主務官庁に対し意見聴取を行うものとし、原則として旧主務官庁の意見が尊重されます。ただし、公益に関する事業としてはふさわしくないと考えられる場合においては、旧主務官庁の意見にかかわらず、実施事業として認められないこともあります。
 なお、継続事業は移行後に新たに追加することはできません。

3.特定寄付
 特定寄付とは、認定法第5条第17号に規定する者に対する寄付をいいます。
その支払先を具体的に特定する必要があり、特定寄付に該当するかどうかの判定は行政庁が行います。

 また、実施事業等については以下の要件を満たす必要があります。
1.実施事業等を行うにあたり、特別の利益を与えるものでないこと
2.実施事業を行うのに必要な技術的能力を有していること
3.実施事業については、定款に記載した事業であること
4.公益目的支出計画に実施事業等ごとに、それぞれの内容、収益・費用に関する額等
  について記載すること
5.支出の総額が収入の総額を上回ること

 実施事業等は、事業ごとの区分経理を行う必要があります。区分経理を行うには、現在行っている事業のたな卸しを行い、どの事業が実施事業等に該当するかの検討から始ることが必要となります。実施事業等に該当する事業が無い場合は、さらなる検討が必要となりますので、まずは事業のたな卸しを行うことをお勧めします。

 ご不明な点は、上田公認会計士事務所の穂積までご質問ください。

2010年06月07日

内閣府の「早期申請に向けた新公益法人制度の理解を深めるための相談会」に、相談員として参加しました。

 こんにちは。上田公認会計士事務所の上田久之です。
 
 公益認定等委員会は、新公益法人制度の申請状況が当初の予定よりも、低調であることから、本年4月1日から新しい方針で対処されることになりました。新聞等で既報のとおり4人の認定等委員会の委員が交代され、従来からも「あたたかい目」で審査する方針でしたが、やや審査が微に入り細を穿つ面もなきにしもあらずという状態であったため、入口は易しくするということではないが大局的な観点から審査をし、できるだけ審査期間も短くするということになりました。又、早期申請を促すために内閣府が弁護士や公認会計士や司法書士といった外部専門家へ委託し、制度理解を深めるための大掛かりな相談会(1回の相談会に20人の外部専門家に委託し60法人の相談に応じる。)を定期的に開催することになりました。

 私も、この相談員の委嘱を受けまして5月26日に東京の高輪で第1回の相談会に相談員として参加いたしました。私は3法人の相談に応じましたが、どの法人様も事前相談シートをきちんと記入され、時間前から待機され、中には遠方からも来られていました。1法人50分という非常に限られた時間の中で、皆さん時間一杯熱心に質問をされました。

 制度の内容をよく熟知され法人内部の検討も済まされて、ほとんど申請書も出来上がっている状態の法人様もあれば、法人の方針も決まっていないし、制度の内容もまだよくご存知でない法人様もありました。

 私は会計の専門家ですので、公益性の考え方とか財務3基準の充足の方法とか、申請書の財務関係の部分についての相談を担当しました。
 弁護士や司法書士の先生方は、定款や組織の質問を受けていたようです。私自身も新制度移行の相談はほとんど関西の法人様を中心に受けておりますので、東京に本拠をおく法人様の抱える色んな実務的な問題について助言させていただく機会を得て貴重な体験をさせていただきました。

詳しくは、当事務所公益法人担当者(穂積、松井)までお尋ね下さい。

2010年05月21日

ピー・シー・エー株式会社主催・弊事務所共催の公益法人セミナーの講師を行いました。

 平成22年5月18日 大阪国際会議場において開催されたピー・シー・エー株式会社の「一般移行認可申請のポイントと現理事の責任と対応」で、所長の上田が講師をさせていただきました。

 前半部分で所長の上田から「一般社団(財団)法人のメリット、公益目的支出計画のポイント、一般社団(財団)法人の税務について」と題して、新制度において特例民法法人が一般社団(財団)法人へ移行するまでのスケジュールと、公益目的支出計画の作成のポイント、一般社団(財団)法人の税務についてお話しさせていただきました。

 平成23年度中に認可申請を出す場合、事業分類に基づく事業別正味財産増減計算書の作成、組織の検討、定款変更案の検討、会計基準の変更とそれに伴う経理規程の整備、実施事業の選択、継続事業を実施事業にする場合の主務官庁の了解、法人税課税のシミュレーション等、多数の事項を検討の上で、平成23年度予算を作成する必要があり、少なくとも前述の事項に関して平成23年2月頃までに決定が必要です。申請書類の作成までには多数の事項を検討し、決定しなければならないため、1年以上の準備期間は必ず必要になります。

 また、一般社団(財団)法人は法人税法上非営利型法人と普通法人に分類されます。また、非営利型法人は非営利性が徹底された法人と、共益的活動を目的とする法人の2種類に分類されます。理事の同族1/3制限等の要件を満たし、特例民法法人から非営利型法人へ移行した旨の異動届出書を税務署に提出して初めて、収益事業にのみ課税等の優遇を受けることができます。

 後半の部では、「新制度における役員に対する責任追及とこれに対する対応策など」と題して、弁護士法人近畿中央法律事務所弁護士 阪口英子先生に講師をしていただきました。
 新制度になって明文化され、営利法人同様に重くなった役員の責任について、過去の判例等を交えて分かり易く説明していただきました。

 今回は78名の申込みがあり、多くの公益法人様にご参加いただきました。
 今回のセミナーの内容が参加された皆様のお役に立てれば幸いです。

一般社団・財団法人の非営利型法人について。

こんにちは。
 上田公認会計士事務所の穂積です。
 今回は一般社団・財団法人の非営利型法人についてお話をさせていただきます。

 一般社団・財団法人は法人税法上、非営利型法人と普通法人に分類されます。非営利型法人になると、公益法人と同じく収益事業のみ課税されますが、みなし寄付金制度、金融収益に係る所得税非課税などの優遇はありません。
また、非営利型法人には、非営利性が徹底された法人と共益的活動を目的とする法人の2種類があり、どちらにも要件があります。(法人税法施行令第3条第1項、第2項)

(1)非営利性が徹底された法人の要件
  1.定款に剰余金の分配を行わない旨の定めがあること
  2.定款に、解散した時は残余財産が国若しくは地方公共団体又は公益法人に帰属
    する旨の定めがあること。
  3.1、2に反する行為を行う事を決定したり、過去に行ったことがないこと。なお、
    これには、特定の個人又は団体に「特別の利益」を与えることを含む。
   ※特別の利益とは
    ・無償又は低廉料金での資産貸付
    ・無利息又は低利貸付
    ・無償又は低い対価での譲渡
    ・高い賃料での資産の借り受け
    ・高い対価での資産譲り受け
    ・特定個人に対する過大給与
  4.全理事のうち同族関係者が3分の1以下であること。

(2)共益的活動を目的とする法人の要件
  1.会員相互の支援、交流、連絡等全員に共通する利益を図る活動を行うことを主た
    る目的としていること。
  2.定款に、会員が会費として負担すべき金銭の額の定めを社員総会若しくは評議員
    会の決議により定める旨の定めがあること。
  3.主たる事業として収益事業を行っていないこと。
  4.定款に特定の個人又は団体に剰余金の分配を受ける権利を与える旨の定め
    がないこと。
  5.定款に解散した時は残余財産が特定の個人又は団体に帰属する旨の定めがない
    こと。
  6.上記1から5に反する行為を行うことを決定したり、過去に行ったことがないこと。
    なお、これには特定の個人又は団体に「特別の利益」を与えることを含む。
  7.全理事のうち同族関係者が3分の1以下であること。
 
 非営利型法人になるには以上の要件を満たし、特例民法法人から非営利型法人へ移行した旨を記載した異動届出書を税務署に提出する必要がありますので、ご注意下さい。

 ご不明な点は上田公認会計士事務所の穂積までご質問下さい。

2010年05月06日

池田守男公益認定等委員会委員長会見要旨。

 こんにちは。
 上田公認会計士事務所の上田です。

 今回は2010年4月15日に日本記者クラブで会見された、池田守男公益認定等委員会委員長会見要旨を掲載いたします。

1.今月より委員会が新体制でスタートしているので、今後の方針等について述べたい

2.法人の自主性や創意工夫を尊重
  ・改革の本旨に立ち返り柔軟に審査
  ・甘くするということではなく暖かく審査

この原則は維持していきたい

申請が当初の想定より低調な状態を反省して、新しい体制で出発したい

3.審査が微細で厳しすぎて、時間がかかりすぎるという批判をいただいている
 枝野大臣も審査を柔軟にし、迅速化を指示している

 次の工夫をしながらスピードアップしたい
(1)毎週金曜1回の定例⇒常勤委員3名によりフリートーキングを活用(H22.1から)
  この成果で3月は72件の答申をした

(2)受身ではなく、一歩踏み出して申請を促したい

(3)外部専門家を活用し、出前の相談会を毎月実施

(4)医師会等の業界ごとに講師派遣をする

(5)申請が出ると審査にすぐ移れるよう事前相談に力を入れる

(6)ホームページにより具体的な情報提供をしたい

4.その他
できるだけ公益にチャレンジしていただきたい。但し何が何でも公益をとっていただきたいという事ではなく、一般法人で自由に活動していただく事も良いことだ

一般社団と財団、新規設立が3,000件あり、10年前のNPO法人よりもペースが早い

入口は基本的な法の定めをクリアできていれば合格とし、自由裁量で活動していただき、事後チェックにウエイトをかけたい。
 公益法人はより透明度を増やしてもらい、広く国民に活動内容を開示して積極的な情報提供をしていただき、国民的な目線で、チェックをする環境をつくっていきたい。


(質疑)
 Q1.迅速化の具体的な目標は
 A1.申請時に制度の理解が出来ていない法人に相談会で外部専門家を活用し、申請が出たら直ぐに審査できるようにしたい。
申請すると1ヶ月以内に、委員にあげて、そこで常勤委員でフリートーキングをして、委員会にかける。

 Q2.地域限定について
 A2.地域限定は公益性の障害にならない

 Q3.国と都道府県の関係は
 A3.認定・認可業務は自治事務であるが、税の関係があるので、国と地方の調整はある。
 
 Q4.事業仕分の対象法人と今回の制度改革との関係は
 A4.補助金交付、OB天下り等は認定要件には入らないが、事業仕分で事業等がなくなると、公益目的事業比率に影響することはある。
政府関連法人で国家公務員のOBがいて、そこに国の支出がある1,200法人からも、認定申請がかなり出ているが、該当法人は、事務局が政務三役に相談をして問題がないものについては、審査、答申している。

 Q5.税務当局と事務局の交流はあるのか
 Q5.全く新しい制度で、税務との関わりもおおいにあるので、国税庁と協議しているし、出向者もいる。

 Q6.委員会のホームページが分かりにくく、また審査過程をオープンにして欲しい
 A6.近々に、ホームページを改善するし、審査過程もオープンにしたい 

以上(約1時間30分)

ご不明な点は上田公認会計士事務所の穂積までご質問ください。