こんにちは、上田公認会計士事務所の穂積です。
今回は、一般社団法人・財団法人へ移行する場合の公益目的支出計画に記載することができる実施事業等についてお話したいと思います。
実施事業等とは、ガイドライン2-1注書によれば『実施事業及び特定寄付をいう』とされています。つまり、実施事業のうちに公益目的事業と継続事業が存在するという構成になっています。
まずは、それぞれの特徴について見ていきたいと思います。
1.公益目的事業
公益目的事業は、認定法における公益目的事業と同様の基準が求められ、行政庁により判断されます。
公益目的事業は、移行認可申請前から実施していなかった事業であっても、新たに実施事業として公益目的支出計画に記載することができます。
なお、移行認可申請後においても公益目的事業であれば、公益目的支出計画の対象事業に追加することができます。
2.継続事業
継続事業とは、法人が移行認可申請前から実施していた事業であって旧主務官庁の監督下において公益に関する事業として位置づけられている事業となります。継続事業に該当するかどうかについては、行政庁は旧主務官庁に対し意見聴取を行うものとし、原則として旧主務官庁の意見が尊重されます。ただし、公益に関する事業としてはふさわしくないと考えられる場合においては、旧主務官庁の意見にかかわらず、実施事業として認められないこともあります。
なお、継続事業は移行後に新たに追加することはできません。
3.特定寄付
特定寄付とは、認定法第5条第17号に規定する者に対する寄付をいいます。
その支払先を具体的に特定する必要があり、特定寄付に該当するかどうかの判定は行政庁が行います。
また、実施事業等については以下の要件を満たす必要があります。
1.実施事業等を行うにあたり、特別の利益を与えるものでないこと
2.実施事業を行うのに必要な技術的能力を有していること
3.実施事業については、定款に記載した事業であること
4.公益目的支出計画に実施事業等ごとに、それぞれの内容、収益・費用に関する額等
について記載すること
5.支出の総額が収入の総額を上回ること
実施事業等は、事業ごとの区分経理を行う必要があります。区分経理を行うには、現在行っている事業のたな卸しを行い、どの事業が実施事業等に該当するかの検討から始ることが必要となります。実施事業等に該当する事業が無い場合は、さらなる検討が必要となりますので、まずは事業のたな卸しを行うことをお勧めします。
ご不明な点は、上田公認会計士事務所の穂積までご質問ください。
